MADDRAX x Perry Rhodan
受け攻めの話題ではない、念のため(笑)
昨日、2月4日で、Bastei社から隔週で出ているSFヘフト・シリーズ《マッドラックス》が20周年を迎えた。これを記念して実現したコラボ企画が、「マッドラックス・ミーツ・ペリー・ローダン」なわけ。
マッドラックスでは現在「並行宇宙」サイクルが進行中なのだが、同日刊行の523話タイトルは、そのものずばり「クロスオーヴァ」。作者はローダン作家でもあるオリヴァー・フレーリヒ。
そしてNéstor Taylor描くところの表紙絵がこれ。主人公マシュー・ドラックスとヒロインのアルーラ、金色のやつは〈記録者〉ダルトン・シェア(Dalton Shair)……のはず、だが。そう、ローダン・ヘフト第1話「スターダスト計画」のオマージュである。
西暦2550年、旧韓国西方のクレーター湖(2012年のクリストファー=ロイド彗星が激突した場所)を訪れたマシュー・ドラックスとアルーラは、グライダーで旧チベット近傍のアガルタへと向かっていた――のだが、不意に衛星システムとのリンクが切れた。ふたりは並行宇宙の地球に転移していたのだ。
時は西暦1971年、アジア連合支配下のゴビ砂漠。月面でアルコン宇宙船と遭遇したペリー・ローダン少佐は《スターダスト》で不時着をよそおい、当地に〈第三勢力〉をうちたてたばかり。東西両ブロックとアジア連合は月着陸船周囲にはりめぐらされた輝くドームの秘密を探るべく工作員を送り込んでいた。
マシューらは、アガルタの科学者の末裔たる〈記録者〉のひとりダルトン・シェア(ダールトンとシェールであるw)に遭遇。アルコン技術のエネルギー・ドームの影響で装備を使えないというダルトン・シェアをともない、《スターダスト》へ接近する。おりしも、IIAのマーカントの命をうけたアルブレヒト・クライン少尉が当地を訪れていた。クラインがドームを離れるのと入れ替わりに侵入したマシューらだが、ローダンとクレストにあっさり捕まってしまう(笑)
交錯するふたりのSFヒーローの軌跡。見知らぬ種族(ダルトン・シェア)に遭遇して燃え上がるクレストの知的好奇心!(爆) マッドラックスのバック・トゥ・ザ・フューチャーは成功するのか(おい
元米国軍人というキャリアを同じくしつつも、まったくちがう時空の出身であるマシューとローダン。マシューにとって最初の月着陸船はアポロ11号だったりして、微妙にすれちがう様は微笑ましい。もちろん最後には、マシューとアルーラは〈記録者〉の用いる〈時を超える空間〉経由で2550年へ帰還するのだが……“知りすぎた”クレストの対処もちょっとアレである。精神干渉装置大活躍(笑)
巻末にはクラウス・N・フリックのコラボ挨拶や、これまたローダン作家にしてマッドラックス作家でもあるミハエル・マルクス・ターナーのシリーズ回顧録が収録されている。
近年は、暗黒惑星3部作等、ローダン関連書籍がBasteiから出ていたりもするのだが、こんな共演が実現しようとは思わなかった。みんな、イロイロと考えているんだねえ……。
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