ザモラ1000話記念コン in ヴェツラー
オンライン情報誌 Zauberspiegel によると、Bastei社のダークファンタジー・ヘフト『ザモラ教授』が9月25日刊行分で1000話を迎えるのを記念して、9月29日、ヴェツラー幻想文学図書館を会場としたコンヴェンションが開催されるとのこと。
『超常現象探究者 ザモラ教授(Professor Zamorra – Der Meister des Übersinnlichen)』は、1974年6月にスタートしたBastei社のヘフトシリーズ(隔週刊)。原案は、やはり同社から刊行中のホラー・シリーズ『ゴーストハンター ジョン・シンクレア』の作家ジェイソン・ダーク。
共同ペンネーム、ロベルト・ラモントの名前で複数の作家が執筆する一話完結シリーズは、111話『彼岸から呼ぶ声』から加入したヴェルナー・クルト・ギーザによって、ホラー、ファンタジー、SFの要素が混在する世界観をもったストーリーへと収斂され、好評を博した。200話から600話の大半をひとりで書きあげたギーザだが、他プロジェクトへの参加や、主に健康上の理由から、後に作家チーム制へと回帰。現在では、クリスティアン・モンティロンやアキム・メーナートらローダン関係者も含む、多数の作家が参加している。
2008年にそのギーザが亡くなり、後継者と目されたフォルカー・クレーマーも昨年9月に死去。ストーリー的には、地獄の消滅に伴い崩れた善悪のバランスを補うように地球上(および宇宙の各地)に次々と新たな〈悪のホットスポット〉が出現。霧につつまれ音信のとだえたロンドン、魔の跳梁するニューヨーク、ザモラたちの本拠地モンタギュー城さえも無事ではなかった。その背後に、地獄残党の領袖アスモディスが集める〈ルシファーの涙〉の存在があることを突き止めたザモラたちだったが……と、めっさ盛り上がっているところである。ここで迎える1000話は、シリーズの今後を占う試金石ともいえるだろう。期待したいところだ。
で、それを記念したコンヴェンション(やっと話が戻ったw)だが、
日 時: 2012年9月29日 10時-17時
会 場: ヴェツラー幻想文学図書館
入場料: 10ユーロ
内容の方は――詳しくは Zauberspiegel をご覧頂くとして(下記リンク参照)、会場となる幻想図書館への1000話謹呈式みたいなものを除けば、要するに、「お宝映像を見ながらシリーズの過去に思いを馳せつつ一杯やろうゼ」みたいな?(笑)
アキム・メーナートは「ザモラと私 あるいは いかにして私は教授を愛するようになったか」というお題で講演……というか、舞台裏の話など一席ぶつようである。これは、ちょっと聞いてみたいような……。とはいえ、わたしゃヒアリングなんてさっぱりなんだけどorz
ヴェツラーは、ドイツ中西部、ヘッセン州の歴史のある都市で、神聖ローマ帝国の時代には自由帝国都市として栄えたという。カメラで有名なライカ社発祥の地でもあるそうな。
また、会場となる幻想図書館は、1987年から蒐集をはじめた20万冊を超える蔵書(SF、ファンタジー、ホラー、ファンタスチカ、メルヘン、神話伝説、冒険小説、etc.)を誇り、各種シンポジウムやセミナー会場としても利用される研究施設でもある、という。
このあいだの、ラスヴィッツ賞を獲得したモンマースのヴィラ・ファンタスティカといい、ドイツ人ってこういうのに実に熱心だ。わが国だと、人が対象のような気がする。東山魁夷記念館とか手塚治虫記念館とか……そのあたりも国民性の差であろうか。
#わたしが知らんだけとゆー気も、多分にするけれどw
■Bastei社公式サイト:Proffesor Zamorra
■Zauberspiegel:Zamorra-Con am 29. September in Wetzlar (リンク切れ)
■幻想文学図書館公式サイト:Phantastische Bibliothek Wetzlar
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