ガローン人の服……という名のスーツ
1800話から始まるトルカンダー・サイクルは、同時に400話からなるラージサイクル〈トレゴン〉の幕開けでもあった。サイクル最終の1875話「プランタグーの平和」で、攻撃衝動を封印した〈竜穴〉の暴走によるプランタグー銀河の種族大虐殺を間一髪防いだローダンは、新たなトレゴンの第二使徒カイフ・チリアタから感謝の印として青い〈ガローン・スーツ〉を贈られる。
原語はGalornenanzugで“ガローン人の服”だが、テラナーがいったんソル系へ戻った際に着てきたSERUNを雛形に造られた、ローダンの固体周波数を登録された専用宇宙服。そもそもガローン人は大仏体型なので入らないのだが(笑)
きらめくダークブルーの未知の素材で、左肩口に渦状銀河のマーク、右胸にブッダっぽいガローン人の徽章付き。
このブッダ、固有名ムーは、実は半生命を有するロボットで、
「ムー、アクティヴ・モード!」
というローダンの命令一下、独立行動が可能という代物。
服自体も、かつてポルレイター遺産の管理・製造を担っていたバオリン=ヌダから〈ヘリオートスの堡塁〉の建造を一任されるほどのエンジニア種族であるガローン人、よくわからないけど高性能なんである。当初、「ありがたいけど、なんか触るとピリピリする……怖っ」と、もらうだけもらってしまい込んでいたローダンだが、無限架橋を渡ってたどりついたノンッゴの故郷トイラー星系を混沌のちまたに突き落とした〈カオスメイカー〉グージレズに単身立ちむかうため着用してからは着たきり雀(笑)
テラで暴れまわるサイクロプス、実は〈死滅スーツ〉を着た〈物質のしもべ〉ラミヒュンその人の前に立ちはだかって、TLDの防衛部隊のように死なずにすんだのも、ガローン・スーツ――と、もちろん活性装置――あってこそ。以降、青い専用スーツを着た姿は「トレゴンの第六使徒」の象徴となった。1998年にはレナト・カサロ画のポスターにもなった。
……のだが。ラージサイクル終了直後、2200話からの星海サイクル序盤で超空間インピーダンスの急上昇のため、機能不全に陥りお蔵入りとなった。かっこよかったのに、残念なことである。
2200話が出たのが2003年の10月。
なので、この話題のもとになった公式ツイートの、立看板をセンターにしたマーケティングチームの撮影時点(2004年)では、実はガローン・スーツはすでに正篇を退場しているのだった(爆)
でも、しょうがないよね、かっこいいんだものw
Im Spätsommer 2004 bestand das Marketing-Team von PERRY RHODAN aus zwei Personen: Klaus Bollhöfener und Miriam Hofheinz.
Der Aufsteller zwischen den beiden basierte auf der damals aktuellen Grafik, mit der Renato Casaro den Raumfahrer vor einigen Jahren neu definiert hatte. pic.twitter.com/RIzzfBqHOQ
— PERRY RHODAN (@PERRY_RHODAN) August 24, 2023
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