ローダンNEO、第4部刊行発表
公式サイト、クラウス・フリック執筆のLogbuchによると、ペリー・ローダンNEOの第4部の準備が進行中とのこと。8月末からのスタートを予定しているというから、おそらく第3部からシームレスに、25巻が8/31刊行と思われる。
ローダンNEOは、Taschenheft形式、日本でいう新書あたりに相当する判型で出版されている。
1巻あたりの紙数も多いせいか、従来の「サイクル(Zyklus)」ではなく、8巻ごとのStaffel(段階、リレーの区間等の意味)でおおよそのテーマが区切られる。
草案作家はフランク・ボルシュだが、本国での感想スレとか見ていると、ヴィム・ファンデマーン色も相当強いみたい。
いい機会なので、以下にタイトル・リストを挙げよう。
Perry Rhodan NEO
第1部
1. Frank Borsch / Sternenstaub / スターダスト
2. Christian Montillon / Utopie Terrania / 理想郷テラニア
3. Leo Lukas / Der Teleporter / テレポーター
4. Wim Vandemaan / Ellerts Visionen / エラートのヴィジョン
5. Michael Marcus Thurner / Schule der Mutanten / ミュータント・スクール
6. Frank Borsch / Die dunklen Zwillinge / 闇の双生児
7. Arndt Ellmer / Flucht aus Terrania / テラニア脱出
8. Hubert Haensel / Die Terraner / テラナーたち
第2部
9. Frank Borsch / Rhodans Hoffnung / ローダンの希望
10. Christian Montillon / Im Licht der Vega / ヴェガの光を浴びながら
11. Michael M. Thurner / Schlacht um Ferrol / フェロル攻防戦
12. Marc A. Herren / Tod unter fremder Sonne / 異星での客死
13. Hermann Ritter / Schatten über Ferrol / フェロルを覆う影
14. Wim Vandemaan / Die Giganten von Pigell / ピゲルの巨船団
15. Bernd Perplies / Schritt in die Zukunft / 未来への一歩
16. Christian Montillon / Finale für Ferrol / フェロルのフィナーレ
第3部
17. Frank Borsch / Der Administrator / 執政官
18. Michelle Stern / Der erste Thort / 初代トルト
19. Marc A. Herren / Unter zwei Monden / ふたつの月の下で
20. Hermann Ritter / Die schwimmende Stadt / 泳行都市
21. Alexander Huiskes / Der Weltenspalter / 世界を裂くもの
22. Wim Vandemaan / Zisternen der Zeit / 時間貯水庫
23. Christian Montillon / Zuflucht Atlantis / 避難地アトランティス
24. Frank Borsch / Welt der Ewigkeit / 永遠の世界
第1部では、西暦2036年、大幅な予算削減に苦しむNASAの起死回生の一手として打ち上げられた、地球・月往還宇宙船《スターダスト》のパイロット、ペリー・ローダンが、月面でアルコン人の宇宙船《アエトロン》を発見、その超技術を借りて地球統一をめざす……と書くと、なんだ時代が変わっただけかよと言われそうだが、金星に不時着したトーラが旧アルコン植民者の基地でリコというロボットに遭遇したり、アメリカの秘密組織ホームランド・セキュリティのクリフォード・モンタニー率いるミュータントたちがローダンの前に立ちはだかる……とか、意外と盛りだくさんである(笑)
ちなみに、月面にはアームストロング基地(有人)とかあるんで、月面初着陸の栄誉は奪われてしまっている(というか、奪回されている)w >ローダン
第2部では、表面上テラ連合(Terranische Union)として地球統一の礎を築いたローダンだが、国家間の暗闘はやまない。その一方で、破壊された《アエトロン》に代わり、金星で発見された60m級搭載艇《トソマX》――《グッド・ホープ》と改名――のテスト飛行でヴェガ星系を訪れたローダンらは、ヴェガのフェロン人と、侵略してきたトプシダーの間の戦いに遭遇。そして、1万年前にテラ(ラルサフIII)のアルコン植民地を統治していた、謎の(笑)「司令官」のシュプールが……。
ローダン不在の地球では、リコの行動をめぐって、アゾレス海溝の海底ドームが発見されたり、沈没したアルコン戦艦《トソマ》が発見されたり、なにかと忙しいところへもってきて、ファンタン人ご一行様があらわれて、原住民の意向におかまいなく、物珍しいもの(ゴールデンゲート・ブリッジとかw)を片っ端から強奪しはじめる。対抗する手段のないテラナーだったが、パウンダー将軍は、《トソマ》のサルベージを計画し……。
そして現在進行中の第3部(19巻まで刊行済)では、トプシダーと平和条約を結んだ(!)ローダンが「永遠の生命の星」探索にのりだす……というか、クレストの独断専行にまきこまれる(爆)
アゾレス海底ドームの転送機に姿を消したクレスト、タチアナ・ミハロヴナと元トプシダー司令フレクト・オルン。シュプールを追ってヴェガ系にむかったローダン。両パーティとも、すったもんだのあげく、1万年前のヴェガにすっとばされて、初代トルトの惑星統一戦争に関係していく……のだが。タイトル見ると、ワンダラーの発見はともかく、あのアルコン人が今度こそ出てきやしないかとヒヤヒヤするのだった(笑)
第4部は、スプリンガー編になるのか、それともアルコンまでちょっぱやで進出するのか。
ヘフト本編の方のストーリー進行がもにょもにょしているので、NEOの方がおもしろい!という本国ファンも多いらしい。まあ、シェール御大がいないせいか、往年の“タフな”テラナーたちはいまいちいないっぽいんだけど……。ローダンあっさりトプシダーに降伏したりするし……。
第4部がおもしろそうなら、そろそろ手ェ出してみてもいいかなあ。
■公式Logbuch:Die vierte NEO-Staffel ist in Arbeit (リンク切れ)
ディスカッション
コメント一覧
現物を読むとまた意見が別かもしれませんが、概要を見るに意外と面白そうですね。っとよく考えると日本でも宇宙戦艦ヤマトを作り直ししているし、この手の「リブート」というやつは世界的な流行ということでしょうか。
まあ、ネタバレ読んで、おもしろそうだなと、わたしが思ったとこのつまみ食いですからねーw
ゴラチン兄弟が幼少時に分離済みだったり、グッキーやティフラーやハルノがすでに登場済みだったり、イシー・マツ(誤植にあらず)が「東洋人」になっていたり、あれれー(笑)と思うとこは、他にもいっぱいございます。
リブートについては、特にローダンの場合、「10年後の未来」を想い描いた「1971年」が、すでに40年の昔ですからねい。3大ブロックの元になっている、米ソ冷戦とか、知らない世代の読者さんがかなりの率を占めていそうですし。
そうした意味では、核が拡散してイランも保有してるとか、アメリカが世界警察(これも古い認識かなあ)として踏ん張ってる→ローダンと対立とか、そのへんの読者さんにはすんなり理解できるのかも。
いま不安材料なのは、地球統一がまだ有名無実&地球替え玉作戦が不可能になったこの状況で、アルコン摂政とぶつかったらジ・エンドだなー、とw
アトランが早くも登場して、ローダンと並んでベッヒー……もとい細胞活性装置を受け取るなどという展開にはならないんでしょうか。
> まあ、シェール御大がいないせいか、
ブラントがいないせいか、トマス・カーディフにまつわる鬱展開がなくなってしまうのではないかと心配です(汗)
ローダンとアトランのベッチー……もとい活性装置は、やっぱり赤いんですかねえ(笑)
カストールのデータオタ(失敬!)を除くと、どうにも小粒感が否めないところですからねえ、最近のローダン作家。
まあ、そのへんは、フリックの編集方針だったりするのかもしれませんが、すかっと爽やかなスペオペでもなく、ブランドみたいに外道でもなく、エーヴェルスみたいに「俺つぇええ!」なキャラが出てくるわけでもないので……
いかん、言っててすげー、自分の感覚がロートルなだけな気ががが(笑)
第3部の冒頭にあたる17話の要約が某メーリングリストに紹介されていましたので和訳してみました。シルヴェピエ。(爆)