NEO250巻『時代の転機』

NEO

ペリー・ローダンNEO、第5期初号にして第25シュタッフェル(シーズン)〈深淵〉編の第1話となる250巻『時代の転機(Zeitenwende)』が4月16日(電書は15日)に発売となった。著者は草案コンビであるリュディガー・シェーファーとライナー・ショルム。

タイトルのWendeは「切替、節目、転換期、逆転」等の意味があり、ベルリンの壁崩壊にはじまる東西ドイツ統一の流れについても用いられた。わかりやすいところでは「コペルニクス的転回」もこれ。時代が大きく変わろうとしている、ポイント・オブ・ノーリターンということ。ヘフト版250話「第六紀元」(シェール)みたいなもんである。

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あと、本編と直接関係ないので先にいっておくと、ノナゴンの作用ですべての細胞活性装置が機能停止。ただし、〈時の泉〉でカリブソと邂逅したローダンがそうであったように、携行者は装置無しでも相対的不死性を維持しているらしい。アヴァンドリナさんが遺した(トーラ用以外の)10基の装置はすべて“冬眠”活性装置と呼ばれたように、不定期で活動不能期間が訪れる仕様だったそうなので、むしろラッキー?

249話時点で活性装置携行者だったのは以下の6名(太字はNEOオリジナルキャラ):
トーラ・ローダン・ダ・ツォルトラル
レジナルド・ブル
ジョン・マーシャル
ラス・ツバイ
ヨシュア・モンカダス
――18巻で「世界の終わりは近ーいっ」という宗教者として登場……らしい。アンティ・ミュータントであることが発覚するも、ジェネシス危機の後、能力がインターラプター(電子信号遮蔽能力者)に変化。一時シド・ゴンザレスの意識の宿り先であった。
ベル・マックグロウ
――101巻で大赤斑から出現したマークス船を発見する《アリストテレス》航法士。後《マゼラン》乗員としてアンドロメダ遠征にも参加。199/200巻のどこかでジョン・マーシャルと結婚。一子ノアをもうける。

装置自体はもう動かないので、今後この方法で不死者が増えることはない模様。
なお、ノナゴンの発動は局所泡(ソル星系周辺宙域。くわしくはWiki参照)のみに限定されるので、アンドロメダにいるアトランとミロナさんの装置がどうなったかは不明とのこと。閑話休題


第1部:ごく近くにて

時は西暦2102年4月16日。ダークライフとノナゴンをめぐる事件から12年が経過した現在、太陽系ユニオンと人類は内部に抱える一大危機に直面していた。
オクストーンを除く太陽系ユニオン所属の植民星系代表と火星評議会が構成する〈コロニー自主管理委員会〉は、テラ連合憲法に含まれるコロニー住民を束縛する“協力・管理条項”を現代の奴隷制度と糾弾。874隻の民間船団が冥王星軌道に出現し、テラをめざす示威行動を開始した。
このありさまをライヴ中継するためメイセンハート・ギャラクティック・ニュースのクルー、タルドゥス・ザンクが同乗していた、監視部隊の巡洋艦《レベル・ラウザー》は、防御バリアを切っていたことが災いし、過剰反応した貨物船の発した対隕石レーザーに被弾。反応炉が暴走して脱出のまにあわなかった乗員数十名が死亡するにいたり、状況はさらに緊迫化する。
テラ艦隊旗艦《テラニア》座乗のプロテクター、レジナルド・ブルの断固たる指示と、船団を代表する火星議員タッチャー・ア・ハイヌがすばやく表明した“きわめて不幸な事故”に対する公式の謝罪で最悪の事態は避けられたものの、《クレストII》で駆けつけたローダン、テラ連合執政官ステラ・ミケルセン、太陽系ユニオン大統領シャルモン・キルテ・ダブリファらの説得は空振りに終わり、船団はテラをめざす遷移の準備に入った。

太陽系ユニオンの構成惑星は、以下の記事に挙げた7つに加え、スピカ星系の惑星サイボラ、りょうけん座アルファ星の惑星オクストーンがある。中華ブロックの植民星とかどうなったのかにゃ。

ここにいたり、テラ連合首脳部は〈非常事態計画ローリン〉の発動を決断。
人類の科学者がネーサンとポスビ、《PE-超便利》のパドラー、ペロクらの協力を得て開発したアンティテンポラル潮汐フィールド。全長45m程度の潮汐衛星およそ2300基がテラとルナの周回軌道をめぐっており、ソル彩層からヘリウム3を抽出、ラグランジュ点(L1)で200メガトンの水素と核融合、人工太陽として点火したものがエネルギー源となる。
未来への移行――量子力学的には1プランク時間単位の重ね合わせスーパーポジションによる「時間ベクトルの極大化」であって、通常空間の“隣”に存在を続ける形となる――それ自体は96基のATG転送ステーションがL4点に作り出す直径100万キロの転送リングによっておこなわれる。テラ=火星軌道の中間点〈X-ドア〉に設置された〈時間水門〉経由で、移行後も往来は可能とされている。
すでにカウントダウンは始まっていた。ミケルセンとダブリファは《テラニア》へと移乗……彼らは“現在時”に残るのだ。その他関係者も次々とテラ艦隊旗艦へと終結しつつあった。
デモ船団のテラへの遷移が30分後に迫る中、ATGが起動する。ブルは瞑目した。874隻の船と、およそ3万にのぼる乗組員。絶対に、彼ら“人類”に向けて発砲したくなかった。それでも、ブルはこの計画にはいやな予感を感じるのだ。まぶたを開く。テラとルナの姿は消え失せており――《テラニア》司令室に警報が鳴り響いた。

正篇におけるX-ドア
ヘフト版においてもX-ドアという名称が存在する。ただし等しいのは名称だけで、アトラン率いる“タルカン艦隊”出発にあたり、ハンガイ銀河のストレンジネス障壁から80光年のポジションにヴィールス船団との合流点として指定された。ドリフェル・ショックの時点で、この宙域には《バジス》が待機していた。
あと余談だが、ヘフト版では対応するように〈Y-ゲート〉、〈ズールー(Z)〉と呼ばれる合流ポイントも存在する。

第2部:遥か遠くにて

ラス=トオルのアウリスは、惑星ドロラーの最高峰ファロロンの頂上で“夜警”の任に就いていた。深く青い夜が世界を覆っている。首都コナルからほど近い岩山に人工的な螺旋構造体を付け加えたファロロンでの任務は、現在では自動機構の補助もあり、高等評議員に課されるほぼ儀式的な仕事といえたが、広所恐怖症に冒された大半のアコン人とは異なり、アウリスはこの夜空が嫌いではなかった。
時代遅れの旧弊と謗る者もいるが、〈大障壁〉による外界との隔絶エンティラコシオンはアコンの伝統。この平和な夜を見守る仕事も悪くない……そんなことを考えていた矢先だった。青い夜空に、赤いしみをみつけたのは。
彼女を補佐する監視ポジトロニクスも類例を知らない現象。上空数百キロに生じた赤光からは、波の伝播するようなゆらめく環が断続的に発されていた。〈大障壁〉のプロジェクター・プラットフォームの一群を指揮するトランスディム・エンジニア、エッペンのジョックスと連絡をとったアウリスは、赤光の原因は不明ながら、何かが超遠隔地から青いバリアに影響を及ぼしていると知らされる。
緊急プロトコルを発動し、評議会に指示をあおぐべく半空間ブリッジで転移したアウリスの上空では、その様相が一変していた。赤光は消え、しかし同時に、青い輝きもまた消失していた。星々のまたたく夜空――ありえない。〈大障壁〉の直径はおよそ1光年。“外”の光がドロラーへ届くまで半年はかかるはずではないか。
なんらかの時間ファクターを持つ構造震動が、星系全体を揺るがしたのだ。足下に感じる揺れは地殻変動が誘発された証。コナルの中心街は壊滅的打撃を受けていた。
そして、隣接惑星ナ=ティールは消失していた。破壊されたのではない。そこには、別の惑星が存在していたのだ。

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何かが、手ひどく失敗した――ローダンは思った。周囲のすべてが揺れていた。《クレストII》の船殻すら震動していた。ようやく〈セネカ〉が介入して事態は小康状態となるが、状況はきわめて悪かった。
テラ=ルナ間に集結していたテラ艦隊1万隻のうち、最低でも2500隻が消息不明。地上でも、地殻変動やバリアから漏れたプラズマの雨で多大な被害が生じている。なにより――スクリーンに輝く青い巨星は、明らかにソルではなかった。ここは何処なのだ?

TOKIOの惨状
状況確認のため発進したスペースディスク(ヘフト版のガゼルやスペースジェットに相当する円盤艇)がまっさきに東京へ向かい、老朽化していたスカイツリーの倒壊を視認したり、落下してくるプラズマ塊から葛飾を救ったりするのは、日本の読者向けサービス? それとも両さん読んでたりするのか草案コンビ(笑)

青色巨星は比較的稀。ソル系直近のものは250光年離れたベラトリックス(オリオン=ガンマ)だが、この恒星の特徴にはあてはまらない。18ある惑星のうち、ハビタブル・ゾーンに位置するのがテラともうひとつ。重力異常の状況から、本来惑星のあった位置にテラが出現したことが判明する。
そして星系には居住者が存在した。接近した艦艇からプラズマ砲で散発的な砲撃がおこなわれ事態は緊迫するが、トーラがネーサン経由で全艦艇に応射を厳に禁じる命令を伝達する。闖入者は彼らの方なのだから。

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ラス=トオルのアウリスは高等議会の命をうけ、ヘスポロンのラールクの指揮する警備艦《カルミンスール》に同乗、出現した惑星へむかう。巨大な衛星は一級の要塞。そして惑星=衛星間に遊弋する大艦隊。鎖国して久しいアコンには存在しない強大な武力である。
緊張のあまり指示を待たずに発砲した2隻を最後尾へ下げるアウリスの指示で、最悪の事態は回避され、翻訳機のデータ交換を経てコンタクトが成立する。当初、有人惑星の交換と数千隻の大艦隊の存在から未知の“攻撃”を疑っていたアコン側だが、テラの状況や、《クレストII》を訪れた際に見たテラナーたちの困惑、そしてアコン星系のポジションが3万4000光年離れたアッカティール(Accatiir)星団――テラで言うM-3球状星団――の外縁であることを知った驚愕は虚偽ではないと、ラス=トオルのアウリスは信じた。

ヘフト版におけるM-3
アコン星系のポジションが正篇の銀河中枢部ではなく、ハローの球状星団というのは驚いたが、〈深淵〉編としてはある意味当然のなりゆきだったかも。ヘフト版におけるM-3球状星団といえば、ポルレイターの隠遁地である。球状星団の中心近く、新モラガン=ポルト五惑星要塞を築いた彼らは、深淵の騎士団の前任にあたる種族だった。
アコン語の名称が、ヘフト版のナックの惑星アッカーティル(Akkartil)と似ているのは、たぶん気のせい。たぶん……。

《クレストII》のハイパー物理学者ナ・アユタヤ双生児は、〈大障壁〉が状況転送機の受入極の役割をはたしたこと、その遠因はバリアのフィールド・ジェネレーターが利用している球状星団中心部からの多次元性フラクチュエーションにありそうだという推論を提出、アウリスを驚嘆させる。とはいえ、送出極は、あのアクシデントで破壊されていないにしてもソル星系にあり、ATGを創出した潮汐衛星のエネルギー源たる人工太陽も破壊されてしまった現状では、テラとルナを元の位置へ戻す方策はさしあたりなさそうであった。
また、アコン人の言語がアルコン語のより古い系統に由来すること、胸骨板の構造などから、彼らの方がよりリドゥーリ源流に近い、アルコン人の祖先であることが推察される。
ナ=ティール消失の際、M-3の中心部、バコル=カヴィ(Bacor-Kavi)からの強いインパルスが観測されたというアコン側の情報提供に、惑星転送になんらかの関係があるとおぼしき暗黒星雲への遠征を企図するローダンだが、ラス=トオルのアウリス曰く、その宙域はいまだかつて調査船団の帰還したことがない禁断ゾーンであるらしい……。

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自室で思索にふけるローダンのもとに、ナタリーがあらわれる。バコル=カヴィはとても異質で変動の激しいところ、既存の船で行ける場所ではない、と《クレストII》での遠征を止めるナタリー。

ナタリー・ローダン・ダ・ツォルトラル
2049年生まれのNEO版ローダン氏の長女。レイクサイド研究所での測定の結果、超能力をもつのは確実だが、ミュータントではない、というのがラス・ツバイの結論。成人後、オリンプへの研究飛行から帰還せず、以後消息不明……だったのだが、エラート同様、〈それ〉のエージェント的な活動をしていたらしい。その一環が、全身マスクつけて、オリンプの“皇帝”アンソン・アーガイリスを演じることだったとかいう……(爆)
時々、こーやってどこからともなくあらわれる。パパ大好きw

疑心暗鬼のローダンのもとへ、司令室のトーラから連絡が入る。星系外縁部に、遠距離遷移と思われる強い構造振動とともに、未知の巨船が出現したという。全長4キロの鉄亜鈴型。
それを聞いたナタリーは喜色をあらわにした。それこそ、ネーサンとポスビがとある暗黒惑星において極秘で建造していた船。テラの転送インパルスを再構築し、この星系を発見し、たどりついたのだ。その船ならば、バコル=カヴィへの飛行をなしとげられる。立体映像を指さし、
「あれが――《ソル》よ!!」

亜鈴船三種
NEOにおける《ソル》は全長4キロ。直径1500メートルのセル2基を全長1000メートルのシリンダーが結ぶ。《マゼラン》建造時に開発された遠距離遷移グライダー機関(LTG)を搭載。分離機能はなし。
正篇の《ソル》は直径2500メートルのウニヴェルズム級ソル=セル2基を全長1500メートルのシリンダーが結ぶ(後《マテリア》での改装で3000メートルに)。最新巻のあたりでは、遷移をなめらかに連続してこなすハイパータクト駆動を搭載。おそらくこれが、LTGの原型である。ミッション=ソル2以後の消息は不明。
同じくヘフト版の《ジュール・ヴェルヌ》が直径800メートルのアポロ級セル2基を全長800メートル(ドッキング部を含めると870メートル)のシリンダーが結ぶ。超空間インピーダンス増大前後両対応で、ホークIIリニア・コンヴァーターとメタグラヴを同時搭載。後に秩序の工廠惑星エヴォラクスで、トラフィトロン駆動搭載やら色々あやしい改造を施されている。アートプ法廷の罠にはまりブラックホールへ墜落。……ヴルチェク時代なら、別のブラックホールから吐き出されてるのになあ。

第3部:時代の転機

構造走査器は焼きつき、ハイパー・ベースの機器すべてが停止した。ローリン計画の何かが決定的な失敗に終わったことをレジナルド・ブルは悟った。テラとルナは、一見予定通りに姿を消している……。だが、その見かけを信じることは今のブルにはできなかった。
ソル系内では多くの艦船がその機能を失っており、ア・ハイヌも人命優先の救助活動にあたることを約束。大車輪で動力復旧した《テラニア》はX-ドアへと急行する。しかし、時間水門を擁する転子状船複合体は大破していた。先行して到着した《ナタリー》のトム・ローダンは人命の損害はなかったことを確認し、無事だったユニットへの救出活動を指揮していた。

《テラニア》
ソル直近の準惑星、第一期人類リドゥーリの秘密工廠ヴァルカン(183巻で破壊された)で建造された。直径750メートルのリドゥーリ戦艦。99巻で登場して後、テラ艦隊の旗艦。
2102年の時点で、艦長メルバル・カソム、首席科学者はアルノ・カルプ。コロニーとの関係がこじれてるところで艦長がエルトルス人なのか。正篇の伝統的にはエプサル人じゃないの。あと、レミーはどした?(笑)
カルプ教授が身長1.9メートル、体重200キロと、かなりのカリカチュア(さすがに胆汁質はなかった)。

テラとルナはどこへ行った? そこに住む160億の人々は、《クレストII》をはじめとする1万隻の艦隊は? 事態の再構築を試みたカルプ教授は、何らかの要因で、重ね合わせへの移行が“時間的”ではなく、“空間的”なものとなったと結論づけた。では、どこに? 現時点では、ソル系内及び周辺宙域を探査する〈冥王星ウルトラソニック・マルチロケーション・アレイ(PUMA)〉も限定的にしか機能しておらず、回答は見出せない。
時を同じくして、艦隊参謀本部から全星系に警報が発令された。ソル系外縁部に8000隻の転子状船が物質化、PUMAへ砲撃を加えたのだ。
ハイパー無線に姿を見せたのは、超重族。
「われはレティクロン、銀河系の第一ヘトランである! この星系はただいまより超重族の規範審議会ゴン=メカラの意志の下に置かれる。おって指示を下す。抵抗には、無警告の砲撃をもって応じるぞ?」

正篇のレティクロン
惑星パリクチャ出身の超重族。七銀河公会議の侵攻に面従腹背をもってこたえたローダンに代わって、銀河系の第一ヘトランに任命される。第一ヘトラン自体、公会議(ヘトス)に与えられた役職だったはずだが……第二ヴェシルとかと同等の扱いなのかな今回。
第一ヘトランの座を争いマイルパンサーに破れ、死後その意識は鋼鉄要塞タイタンのPEWメタルに封じられたはずだが、その後の運命については諸説ある(ヘフトと、記念巻収録の短編で異なる)。
ファン・シリーズ〈ドルゴン〉では新たな肉体を得て〈混沌の息子たち〉のひとりとして活躍中……なのかな?

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……という感じで、以下次号。
次巻『暗黒星雲のかなた』では、《ソル》運用をめぐるローダン夫妻の意見の相違やら、M-3中心部の暗黒星雲へのテスト飛行で思わぬ知人に再会したりする。生還不能な宙域にひょいひょい挑む輩ときたら、もう衝動クリーニングなあの御仁(+α)で(笑) ソル側は254巻『規範審議会』まで放置かな……NEOだから、ちゃんと読むとエピソードはさまってるかな(おい
なんとゆーか、正篇がらみのあれこれをとにかくブチ込んできたなあ、と。上記以外にも、現在の軍人最高位である“星系提督”の名前はカラモンだったりする。対コロニー強硬派で、ブルとの関係はあんまり良くないみたい。でもこれ、オリジナルを知ってるから面白いんであって、NEOだけの読者にはピンとこないかもしれない。
むろん、NEOオリジナルの要素もある。アルコン遠征時に入手したアーティファクトと同じものが、アコン(ナ・ティール)に存在し、盗難を疑われたり(笑) ロボット十二英雄とか出てきてわりと謎なアルコンの過去にも光が差すかもしれない。

なにはともあれ、個人的にはじゅうぶん楽しめた。
でも、脱出艇が足りなくて死者が出るとか、テラ艦隊の安全基準はだいじょーぶなんだろうかと、そのへんは減点しておきたい。《クレストIV》だってすし詰め疎開したんだぞー(爆)

付記:〈深淵〉編タイトル
250. Rüdiger Schäfer & Rainer Schorm / Zeitenwende / 時代の転機
251. Lucy Guth / Hinter der Dunkelwolke / 暗黒星雲のかなた
252. Susan Schwartz / Kampf um SENECA / 〈セネカ〉をめぐる戦い
253. Rainer Schorm / Die Amber-Protokolle / アンバー=プロトコル
254. Rüdiger Schäfer / Die Exemplarische Instanz / 規範審議会
255. Lucy Guth / Die perfekte Welt / 完璧な世界
(以下未詳)

Posted by psytoh