夜の闇と矇昧の昏闇
Spezialisten der Nacht / 闇のスペシャリスト
どうでもいいことと、どうでもよくないことが、世の中には確かにある。んで、どうでもいいことを極めるのは、それはそれで才能だと思うが、中途半端はよろしくない。というか、どうでもよくないことをよろしくしてくれてからに願いたい、いやホント。
以下は、「どうでもいいこと」の最たるものなわけで。だから、覚書。
ツグマーコン人ガルコン・エルヨグが培養した合成生命体〈闇のスペシャリスト〉。原語のNachtが、主として「夜」を意味することは、多少ドイツ語をかじった人ならすぐわかる。モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は「小夜曲」と訳されるから、音楽関係の人も知っていそう。
そして、「夜の~」と冠された単語が、なんとなくいかがわしく失笑のタネになるのも、たいていの日本人なら理解できるだろう。いや、「夜の大執政官」は吹いたともさ(笑)
実際、rlmdi.のタイトル・リストでも、失笑を避けんがために「闇のスペシャリスト」とした。10年ちょっと昔の話だろうか。夜=ブラックホール=闇、という考えもまったく同じ。
しかし、今ならば、同じ「闇」でも、内在する意味はまったくちがう、と言うところだ。
Nacht の持つ意味合いは非常に広い。夜、闇、黒……はもちろん、比喩的に、醜悪さ、野蛮、深淵、冥府・地獄、死、罪業、秘密・神秘、無明――と、実に多種多彩である。共通するのは、やはり暗い(昏い)イメージであろう。無明の闇、無知蒙昧の闇だ。
ただ、なんとなく、啓かれるべき、駆逐されるべき「闇」の中でも、神秘――という単語は、一種宗教めいたガルコン・エルヨグとその“子どもたち”の一団に似つかわしい意味といえよう。種族を救う秘密の知識を、かれらは共有しているのだ。
#ま、秘密というよか、理解が得られなかったようだが……。
フォルツやフランシスが当時どういう構想で、かれらを Spezialisten der Nacht と名づけたのかはわからない。しかし、個人的には、1000話へむけて、ややオカルトめいたバックボーンが構築されていく過程で、そうした命名もありえないことではない、と思われる。
――とはいえ、こんなことは、すべてどうでもいい話なのだ。
どれだけぐるぐる回ったとしても、残った結果は、「闇のスペシャリスト」という訳語だけである。迂路をとって得た知見は、あとがき(ブログ)のネタ以上のものではない。
ここまで読んできて、「無駄なことに時間使ってんな~」と思わない人がいようか(反語表現)
というわけで、(以下略)щ(゚ロ゚щ
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