ファンタスティーク大賞、本選はじまる

ドイツSF

SF/ファンタジー/ホラー等総合情報サイト Phantastik-News 読者の投票で選ばれるファンタスティーク大賞、6/27に終了したノミネート投票につづいて、ノミネート作の公表と本選の投票がスタートした。期間は7/10~8/31。授賞式はフランクフルト見本市期間中に開催されるブーフメッセ・コンにて、10/9に執りおこなわれる予定。

以下に、ノミネート作の一部を掲載する。

■長編部門 Bester deutschsprachiger Roman:
Bernhard Hennen / Elfenlied / エルフの歌
Frank Schätzing / Limit / LIMIT
Kai Meyer / Arkadien erwacht / アルカディア覚醒
Markus Heitz / Drachenkaiser / 竜帝
Markus Heitz / Gerechter Zorn / 正義の怒り(アルバの伝説1)

■新人部門 Bestes deutschprachiges Romandebüt:
Heike Korfhage / Der Fremde / 異邦人
Jörg Olbrich / Das Erbe des Antipatros / アンティパトロスの遺産
Michael Tietz / Rattentanz / 鼠たちのダンス
Oliver Dierssen / Fledermausland / 蝙蝠の国
Victoria Schlederer / Des Teufels Maskerade / 悪魔の仮面舞踏会

■短編部門 Beste deutschsprachige Kurzgeschichte:
Armin Rößler / Der Fänger / 捕食者
Carsten Steenbergen / Der Fluch des Zulu / ズールーの呪い
Christian Endres / Helden der Nacht / 夜の英雄
Karina Cajo / Der Klang der Stille / 静寂の音色
Klaus N. Frick / Papa feiert Weihnachten / パパが聖夜をお祝いだ

他に、海外部門、アンソロジー部門、シリーズ部門、グラフィッカー部門、二次創作部門、サウンドドラマ部門、ホームページ部門がそれぞれ5候補ずつ挙げられている。
長編部門の目玉は、Markus Heitz の2作か。『竜帝』は2007年のファンタジー大賞を受賞した『炎の力』とおなじ、ドラゴン(恐竜)が現代まで生息している世界の物語。前作の主人公シレナが、人間の陰謀とドラゴンの陰謀、双方にまきこまれる……っぽい(笑) 一方、「アルバの伝説」は、ベストセラーとなったZwerge四部作を、侵略者であった種族アルバ側から描き直した作品らしい。1巻目の『正義の怒り』は、政治的に対立する家出身の、個人的にも仲の悪い2人の男が主人公となる。

他に、邦訳が刊行中のシェッツィング『LIMIT』は、ラスヴィッツ賞、SF大賞にもノミネートされている。なかなか評価の分かれる作品らしく、ラスヴィッツ賞ではエシュバッハの後塵を拝した形だが、こちらではどうなるか。

あと、短編部門のクラウス・フリックは、ローダン編集部のあのヒトである(笑) わずか2ページの作品だそうで、クリスマス・イブに、4歳児マルティンのパパが、制服の男たちに取り囲まれて……どうなるんだろ(笑) しかし、最近立て続けにフリックの作品が発表されているけど、おしごとどーなってんのー?w

■公式サイト:Deutscher Phantastik Preis

Posted by psytoh