いのちのたね
Biophore / 搬生素、バイオフォア
ふぉあーーー(前、あぶないよーーー)、と叫びたくなったのはわたしだけ? わたしだけか、うんw
ちなみにこっちのフォアは fore。フォアサイトとか、前・先をあらわすけどまさに余談。
コスモクラートの協力者が、生命・知性の播種に用いるオン量子・ノーオン量子のことを総じてバイオフォアという……のだが。ちょっと乱暴じゃないかねその“訳語”。
-phor/phore は、ギリシャ語の phoreinpherein (追記参照) からきており、「運ぶもの、宿すもの」である。
したがって、Biophore とは、「生命のキャリア」なわけで……ファンダムの先達がつくった「搬生素」は、そのものズバリな名訳だと思うのだ。あえて意味わからんカタカナ語にする必要はなかろう。
前に胞子船 Sporenschiff を「播種船」にしちゃうと、わりと汎用SF用語なので、PRS独特のギミックとしての意味が伝わらない旨書いたことがあるが、あえて「搬素船」とかしてもよかったんじゃないかと。
まあ、Sporen (胞子) の語源は、ギリシャ語・ラテン語の Spora ……そのものずばりの「種子」なんだけどね。
長年考えた、とかのたまうわりに、関連する用語を並べたときに、ぜんぜん関連して見えないのは困ったものである。
※3/19追記
-phoreの語源の話について、後日マガンから指摘を頂戴した。
phora 名詞
phero 動詞・現在直説法能動相
pherein 動詞・現在不定法能動相
ネタ元にしているペリペの文脈からして、動詞を想定していると思われるので、pherein の誤植であろう、とのこと。
わぁい、やっぱり哲学専攻で希臘語を学んだお人はひと味ちがうぜー。
ありがとうございましたぁっm(__)m
ディスカッション
コメント一覧
監視騎士団の使う飛翔体”Lichtzelle”の訳語は「光細胞」(58ページ)ですか。生体宇宙船とかではないと思いますのでzelle をずばり細胞とするのは違和感を感じました。
>長年考えた、とかのたまうわりに
まあ、「カッコよく響く言葉がどれかを考えた」くらいぢゃないのかなぁと。でもまあ443巻で「深淵の騎士」「監視騎士団」「オービター」「ヴェイルトのイグソリアン」etcになっていたので、それは一安心しました…、まあこれらは他に訳しようが無いのかもしれませんが、バジスが「《基地》」になる可能性もあったらしいし、どう訳されるかは毎回ハラハラもんですね。
ずっと先の話ですけど、混沌側のBC兵器Necrophoreとかも、ネクロフォアですませる気なんですかね。そこまで保たんか(ぁ
ってか、Biophore って、今後もずっと出てくる用語なんで、もうちょい考えてほしかったかも。まあ、もう買ってない人間にどうこう言われたくもないでしょうけど。
最近のSFだと、世界観構築のため、なんの説明もなく特殊な用語をポンポン並べるものも多いようですが。ローダンってそーゆーSFじゃないでしょう。あ、最近のヘフトの方はそんな感じがしなくもないか(笑)