時を翔ける愛(^^;;;
ふらりと日本橋丸善に立ち寄ったら(べつにレモンは置いてこない)、どこかで見たよーな新刊が……。
先頃、ラスヴィッツ賞がらみで少しだけ書いた、アーシュラ・K・ル・グィンの短編集 The Birthday of the World が早川SF文庫から刊行されていた。
ハイニッシュ・ユニヴァースもの6編と、ラスヴィッツ賞で名前の挙がった「失われた楽園(Paradises Lost)」他1編の全8編を収録、とのこと。ル・グィンは個人的に合う合わないがけっこう極端な作家さんなので、どーしよっかなぁ(まだ買ってない^^;)。
そして、もうひとつ(こちらが本題)。
ケルスティン・ギアの〈時間旅行者の系譜〉が文庫に落ちはじめてた。
振り返れば、ごやてんで取り上げた記憶がないが(笑)、このシリーズ、ドイツでは映画化もされているベストセラーである。サブタイトル Liebe geht durch alle Zeiten (愛はあまねく時代を超えて)や、後述のとおりタイトルが宝石とその色の取り合わせなので〈宝玉(Edelstein)三部作〉なんて呼ばれているらしい。
1. Rubinrot / 紅玉は終わりにして始まり (ルビーレッド)
2. Saphirblau / 青玉は光り輝く (サファイアブルー)
3. Smaragdgrün / 比類なき翠玉 (エメラルドグリーン)
※映画化は現在2作目まで。
と、遠山明子さん訳で創元から単行本で全3巻訳出済み。
装幀も凝っていて、本屋でにらめっこして購入を考えることも度々だったが、1冊2200円↑とゆーので二の足を踏んでいたわけだが(笑) 文庫だと980円(+消費税)とあって、めでたく購入の運びに。
ストーリーは、タイムトラベラーを輩出する家系の少女グウェンドリンが、優秀ないとこをさしおいて突如時間旅行の才能にめざめてしまうことからはじまる。
世界にはタイムトラベラーを統括する秘密結社〈監視団〉が存在するのだが、なぜかグゥエンドリンは「いつか裏切るんじゃなかろーか」と目されている様子。その背景には、結社を創設したサンジェルマン伯爵の思惑と、それに疑問を抱いた彼女の親族の存在があり……。
何も知らないグゥエンドリンは、イケメン朴念仁のパートナー、ギデオンとともに〈監視団〉に与えられた使命をはたすため、時間を超えた冒険に出発することになる、らしい(これから読む)。
訳者の遠山さんによると「類まれなロマンチックコメディ&タイムトラベル物」であるそうだ。訳文も読みやすいし、これがアタリだと……残り単行本でそろえちゃいそうだな(^^;;;
■Wiki(日):ケルスティン・ギア
■Wiki(独):Liebe geht durch alle Zeiten
ディスカッション
コメント一覧
> ドイツでは映画化もされているベストセラーである。
1巻目を手に取ってみて映像化向きだな、と思いました。内容的には……ローダン、もしくはアトランでサン・ジェルマン伯爵は出てきたでしょうか?
いやこれ、面白いです^^
1巻はほとんど伏線敷いて終了という外道ぶりですが(笑)、まじで単行本で2巻買ってこようかなあ……。
ノストラダムス、カリオストロときてますから、サンジェルマンがいてもおかしくないんですが……いまのこと確認できてませんねえ。
一部で「ルビー(Rubin)がはじまりで終わりなんて、これどこかのSFの究極の謎でしょw」とかゆーご意見もあるようですがw ちょっと原文見てみたい気も。
※邦訳題はすべて、サンジェルマン伯爵による文章からの引用。