ローダン・ヘフトのストーリー
11. 公会議 / Das Konzil
650-699話 / 西暦3459-3460年
太陽系、暗黒星雲プロヴコン=ファウスト、そして星のメイルストロームにて
主な登場人物
- ペリー・ローダン……彼の築いた帝国はいま瓦解する
- アトラン……アルコン人は消えた友の手がかりを求め奔走する
- アラスカ・シェーデレーア……マスクマンは〈殲滅スーツ〉を着用する
- ホトレノル・ターク……ラール人の銀河系方面司令官
- レティクロン……惑星パリクチャの超重族、銀河系の“第一ヘトラン”
- ゼウス……惑星ゴシュモス・キャッスルにあらわれた“神々の父”
- ヤイマダール・コンツェントリン……プローンスの女王
- カリブソ……〈時知らざる者〉
ストーリー
銀河系に出現したラール人のSVE宇宙艦。それは七銀河の公会議の尖兵。
圧倒的技術力の前に、テラナーをはじめ銀河諸勢力はなすすべもない。従属か、それとも……?
銀河系総督“第一ヘトラン”の地位を提示されたローダンは面従を装い、打開策を模索するが、敵はそれを許さなかった。
包囲された太陽系で発動された最終プラン〈ハーモニー〉は、古代レムール文明の恒星転送機技術を応用して、テラとルナを脱出させるというもの。それは、太陽系帝国の滅亡と、テラナーのゲリラ化を告げる絶望的作戦だった。
しかも……転送されたテラは、目標地点であるアルキメデス三角転送機に出現しなかった。否、不可解な状況で“さらに転送され”てしまったのだ。人類の故郷が物質化したのは、故郷をはるかに離れた特異点、未知の二銀河をむすぶ物質橋〈星のメールストローム〉だった。
そして、帰還の道をさぐり惑星ゴシュモス・キャッスルを訪れたテラナーたちの前に現われたのは、“雷あやつる神ゼウス”を名乗る謎の存在だった……。
一方、銀河系では、ラール人と、これに協力する超重族による新体制が着々と構築されつつあった。続々と到来する公会議種族たち。
暗黒星雲プロヴコン・ファウストを拠点に作戦を展開するアトランたちは、公会議種族のひとつ、グライコ人が平和を愛する種族であることに一縷の望みをかけるが……!?
本サイクル中盤より草案作家がシェールからフォルツに代替わりし、ストーリーの方向性が大きく変わる。……のだが、フォルツはかなり初期からシェールのブレインストーミング相手としてストーリー立案に大きく関わっており、連合帝国崩壊→リソースの本国集中に対する植民星系の不満→人類版図の分裂→太陽系帝国の滅亡、という大きな流れは、実は師弟コンビで織込み済みの展開だったかもしれない。