とあるまるぺのチラ裏 (1)
〈宇宙英雄ローダン〉とのファーストコンタクトは1978年、中学1年生の夏である。
6年過ごした長崎から千葉へもどる前後、図書館通いをして江戸川乱歩(や、ジュヴナイルSF)を読みあさっていた小学生は、なぜかルパンやホームズへは進まず、早川文庫との出逢いを経てスターウルフ→キャプテン・フューチャーと、順調にスペオペ方面へと舵を切っていた。だいたいハミルトンと野田大元帥のせい。だって、おもしろいんだもの。
おそらく、毎日新聞日曜版で連載していた石川喬司『IFの世界』(後に講談社文庫)の紹介でその存在を知ってはいたし、一部青背を除けば当時は白が基調のハヤカワSFの一角でやけにカラフルな一角は自然と目をひいた。
#グイン・サーガやアンバーはまだ出ていなかった。
いまは亡きN島書店で最初に手にとったのは27巻『金星の決闘』だったと思う。あんまりSFっぽくないあの表紙で、なぜ購読の決断にいたったかはおぼえていない。
ともあれ、44巻『ドルーフ艦隊襲来!』が刊行された同年秋には最新巻に追いついていたのだから、ハマり度合いが知れようというものだ(笑)
ちなみに夏休みの宿題の読書感想文は1巻『大宇宙を継ぐ者』で書いたはず……黒歴史すぎて発掘する気にもならないのだが……。
全然関係ないが、上記27巻の件と同様、あまり記憶力のよくない私だが、44巻を“東京の本屋”で購入したことは、なぜかおぼえている。だいたいその頃、自衛官だった父が砕氷船ふじの乗員として南極まで2往復しているので、晴海埠頭まで見送りにいった帰りがけだったのだと思う。実に関係ないねw
この年には豆たぬきの本『SFワンダーランド』(広済堂)も出版されていて、やはりいまは亡きM田屋で発見し、スタジオぬえ描くところの《タイタン》にわくわくしたものだ(初出は別冊文藝春秋?)。
ただ、遺憾ながら同好の士は、房総半島の片隅には見あたらなかった。いや、いたのかもしらんけどw
ファンダムの話を書こうかな……とは、ちょっと前から考えてはいたのだが。
なにぶん私は、上記に書いたとおり記憶力がよろしくないし、運営サイドに関わったこともない。ファンダム自体の歴史については、井口さんや、マガンこと若林さんらが過去まとめたものがすでにある(閲覧できないかもだが^_^;)。
あくまで一ファンが、あーんなことがあったし、こーんなこともあったねえ……程度のものにしかならないことは自明ではある。そもそもこのサイト自体、一応2年先までは契約があるけれど、いつまで更新できるのかは誰にもわからない。
しかし、インターネットが普及し情報が氾濫している現在ではあるが、便利になった反面“それ以前”が過去に埋もれているのもまた事実。試しに「ローダンFCミレニアム・ソル」と検索をかけても、日本SFファングループ連合のサイトがかろうじてひっかかる程度だ。
別に時代の流れに棹さして抗おうなどというわけではない。「昔々、ネットのない頃のファンは、こんなことをしていたんだよ」と、チラシの裏に書き留めておくだけ。ただそれだけである。
Amazonにあたっただけだが、この年に刊行された宇宙英雄ローダンは以下のとおり:
39巻『還らぬトーラ』(2月)
40巻『核地獄グレイ・ビースト』(3月)
41巻『偽装の銀河ゲーム』(5月)
42巻『アルコンの兵士狩り』(6月)
43巻『権力の鍵』(8月)
44巻『ドルーフ艦隊襲来!』(10月)
45巻『アトランの危機』(11月)
46巻『秘密使命モルク』(12月)
年8冊か。思いのほか出ていたな(笑)
次回があれば、FCペリーワールドに入会したあたりを。
その前に、会誌『インターソラー』発掘しないと……特にマガンに謀られたやつ(笑)
ディスカッション
コメント一覧
> この年には豆たぬきの本『SFワンダーランド』(広済堂)も出版されていて、
何もかも皆懐かしい……私も持っていました。本国版の宇宙艦のイラストは、かつてのスタジオぬえのセンスに近づいていったのではないか、などと思っています。
いきなり釣れた(笑) こんな早くレスポンスがあろうとは。
うちはまだ本棚にありますが、経年劣化と煙草のヤニですっかり茶色くなりはてています(汗)
この本とか、もう少し後、大学時代には自由国民社の『世界のSF文学・総解説』あたりで、まだ見ぬ作品世界に妄想^H^H想像の翼をはためかせていたものです。『ヴァレロンのスカイラーク』とか、いまだに思い出すときのイメージは表紙絵ではなく、豆たぬき版のイメージイラストなんですよね……。
たいへんお久しぶりです。
しばらく、スタートレックやギャラクティカやゲームオブスローンズや、最近アマゾンで無料になった銀英伝あたりの平行宇宙を旅しておりましたら、SFワンダーランドなんどというクロノフォシルが活性化されたので、懐かしくなって引き寄せられました。
思えば、「エスタルトゥへの道」あたりから読ませていただいているオールドファンです。
今後とも、最新の情報を楽しみにしております。
よろしくお願いします。
おひさしう(^^)/ > ネットの網を歩むもの さん
想像以上にクリティカルだったみたいですなw >くろのふぉしる・豆たぬき
そうですか、そんな頃からお付き合い頂いているとは(^^;
わたしのrlmdi.(旧・ローダン研究会MDI)への押しかけ投稿で、それより前なのはPrivateCosmosの……何号だろ、オヴァロン復活(ただし継続して出るとは言ってない)レポートくらいですから、ほぼ最初からになりますなあ……。
昔のようにゴリゴリ書いたり訳したりは、もうなかなかできなくなってしまいましたが、いましばらくはここでやれることをやっていきたいとは思っています。多少なりとお楽しみいただければ幸いです。